
言葉や文化が日本とは全く異なる海外では、現地も言葉や文化に精通した日本人ガイドが同行するツアーは大変魅力的に見えます。
たとえアメリカといえど、特に海外旅行初心者や、英語があまり得意ではない方などにとって日本語を話すガイドがいてくれることはとても大きなメリットと言えるでしょう。
しかし、アメリカ旅行、特にワシントンDCへの旅行に関していうと添乗員が同行するパッケージツアー は極力避けた方が良いでしょう。このサイトでは個人旅行をおすすめしていますが、単にそれがパッケージツアーを申し込まない方が良い理由というわけではなく、きちんとした理由があります。
今回はワシントンDCへの旅行で添乗員同行のパッケージツアーを申し込まない方が良い4つの理由について紹介します。
なお、この記事では添乗員が同行するパッケージツアー のことをパッケージツアー、または単にツアーとよび、航空券とホテル、送迎がセットになったツアーをフリープラン、その他の方法で手配するプランを個人旅行、または個人手配と呼ぶことにします。
目次
ワシントンDCだけに行く日本発のパッケージツアーはない

パッケージツアーを申し込まない方が良い1番の理由はワシントンDCをじっくり観光するものがほぼないことです。
ワシントンDCにはホワイトハウスなどの政府機関の建物や、リンカーン記念堂などの記念碑、スミソニアンに代表されるような博物館など、誰もが知るような見どころだけでなく、おしゃれな街並みが広がるジョージタウンや壮麗なゴシック建築のワシントン大聖堂、再開発で新しく生まれ変わったサウスウエスト・ウォーターフロントなど、ツアーでは行かない魅力的な場所がたくさんあります。
また、一歩郊外に出れば建国当時の面影が残るアレクサンドリアやマウント・ヴァーノン、カントリーロードの舞台となったシェナンドー国立公園など、古い街並みから大自然まで、様々な体験をすることができます。
もちろん、これらの観光地に行くツアーも中にはありますが、季節限定で日程がなかなか合わなかったり、あまり行きたくない場所が含まれていたりすることもあったりする場合はツアーに申し込んでもあまり意味がないでしょう。
ワシントンDCに行くツアーの多くは半日市内観光プラス博物館

パッケージツアーでワシントンDCに行くものはほぼ半日市内観光と博物館見学を組み合わせたものになっていて、それ以外の場所に行くことはほぼありません。
半日市内観光は現地のホテルやユニオン駅を出発し、ホワイトハウスや合衆国議会議事堂、リンカーン記念堂を下車観光し、ペンシルヴェニア通りを通ってワシントンDCとジェファーソン記念堂を車窓観光すると言った内容です。
交通状況などによって順番や時間は異なりますが、観光内容はほぼこちらで最後に航空宇宙博物館の前で解散となります。
そのため、パッケージツアーでは航空宇宙博物館とナショナルモールを挟んで相向かいにあるナショナルギャラリーに行くことになります。
初めてワシントンDCに行く方にとっては定番コースなので魅力的に見えますが、ツアーで行く場所以外にも魅力的な場所がたくさんありますので、その場合はどうしても1日でこの街を去ってしまうのはもったいないです。
団体行動が悪目立ちすることがある
パッケージツアーに参加する場合、多かれ少なかれ団体で行動することになります。
その場合、どうしても参加者同士で固まってしまい、端から見るといかにも観光客であるとわかってしまいます。そのため、時に悪いことを考えている人が近づいてきて、個人や少人数で行動していれば遭わなかったであろう被害に遭ってしまうリスクが高くなります。
また、観光の時もせっかく高いお金を払ってずっと行きたかった場所に行けて、記念に写真を撮りたいと思った場合も、団体行動なのでどうしても一緒に参加している人や、他の観光客など、写したくないものまで写り込んでしまうことがよくあります。

この場合、観光地を撮っているのか観光客を撮っているのかわかりませんね。
それから、レストランで食事をする際にも団体であるがゆえにレストランの雰囲気に合わない服装の人が一人でもいたりすると、良い席が空いていたとしても柱の影や奥の壁際などに通されて、まともなサービスを受けられないこともあります。
都市間を移動する時も、参加者が多かったりするとトイレ休憩が長くなってしまい、肝心の観光時間が削られてしまうこともよくあります。
たとえ自分が集合時間をきちんと守って、それなりの服装でレストランに入店していたとしても、参加者次第でツアーそのものが台無しになってしまいます。
そんなリスクを背負ってまでツアーに参加するのは非常にもったいないです。
添乗員はバスガイドではない、過度な期待とのギャップ

添乗員同行のツアーというと、どうしても添乗員が日本出発から日本到着までつきっきりなので現地でもバスガイドとして観光案内をするものと思ってしまいがちですが、実際はそうではありません。
添乗員とバスガイドは全くの別物で、添乗員は旅行会社が手配した行程が無事に進行するよう、旅行者をサポートするのが仕事で、バスガイドは文字通り、現地の観光案内をするのが仕事です。
ワシントンDCに関していえば、旅行会社が現地の旅行会社と提携し、現地発着の半日市内観光ツアーと博物館から滞在先ホテルまでの送迎プランを手配することでパッケージツアー として販売しています。
パッケージツアーに参加した人の口コミで、「添乗員が全然案内をしてくれなかった。」とか「時間がなくてじっくり観光できなかった。」などと言った意見があるのはパッケージツアーの内容をよく理解しないで申し込んでしまったが故のものです。
パッケージツアー なんだから添乗員が何でもやってくれると思って参加すると期待外れになってしまいますので、あまりおすすめできません。
ワシントンDCへの旅行はフリープランか個人旅行で
以上のような理由から、初めてワシントンDCに旅行する方はフリープランは個人で旅行することをおすすめします。
中でもフリープランは航空券とホテル、現地の送迎がセットになっていて、現地の日本語を話す係員がサポートしてくれます。これに現地発着のツアーを個人で手配すればパッケージツアー とほとんど変わらないクオリティの旅行を愉しめますし、定番スポット以外の場所に行くこともできます。
また、航空券やホテルも自由に選びたい場合は個人で手配すればさらに選択肢が広がり、旅行の質がさらに向上します。
よく「初めての方はパッケージツアーが良い」や、「添乗員がサポートしてくれるからパッケージツアーがおすすめ」などと言いますが、ワシントンDCに関していえば、ツアーの観光内容が行きたいところと完全に一致していれば参加する価値はありますが、そうでない場合はパッケージツアーよりもフリープランか個人旅行がおすすめです。