
ワシントンDCへのアクセス方法は、ANAやユナイテッド航空の直行便以外にも多彩なルートがあります。クレジットカードでマイルを貯めて特典航空券を予約する、陸マイラーの多くは特定の航空会社が発行しているクレジットカードを持っていることが多いですが、航空会社やアライアンスに縛られて、効率良くアクセスできていないのではないでしょうか。
今回紹介するアメリカン・エキスプレス・スカイトラベラー・カードと、スカイトラベラー・プレミア・カードは航空会社やアライアンスに縛られることなく、効率良くマイルが貯められる画期的な1枚です。
目次
アメックス・スカイトラベラーはマイルを貯めることに特化したカード

飛行機の尾翼をモチーフにした斬新なデザインのスカイトラベラー・カードはカード利用100円ごとにアメックスのポイント、メンバーシップ・リワードが1ポイント貯まるのですが、提携の航空会社や旅行代理店で支払いをした場合は100円で3ポイント、プレミアの場合は5ポイント貯まります。
グリーンやゴールドなど、通常のプロパーカードの場合、基本的に100円につき1ポイントですので、ポイントをマイルに変えることが目的の場合、スカイトラベラーの方がお得です。
また、継続ボーナスポイントとして毎年1000ポイント、プレミアの場合は5000ポイント貯まりますので、特典航空券への道が一気に近づきます。
ポイントの交換先は15のマイレージプログラムから選べる
カード利用で貯めたポイントはANAやデルタ航空をはじめ、15のマイレージプログラムに移行することができます。

ポイントは航空会社のマイルに直接貯まるのではなく、アメックスのポイントとして貯まるので、マイレージプログラムの有効期限を気にすることなくポイントを貯め、航空券を予約するときに必要なポイントをマイルに交換することができます。
ANAのマイルに移行する時のみ、移行手数料として毎年税込5’500円かかりますが、ここで注目したいのは移行レートです。
グリーンやゴールドなど、通常のプロパーカードの場合、ANAへの移行は1000ポイント1000マイルで移行できますが、他のマイレージプログラムに移行する際のレートは、1250ポイントで1000マイルと、レートが下がってしまいます。
しかし、スカイトラベラーの場合、ANA以外のマイルに移行するときも1000ポイント1000マイルで移行することができます。
マイル以外にも、ヒルトンホテルのポイント、Hオナーズポイントに移行する際は1000ポイント1250Hオナーズポイントのレートで交換することができ、ホテル滞在にも活用することができます。
スカイトラベラーはアメックスが発行するプロパーカード

高還元率のポイントを高いレートでマイルに交換できるスカイトラベラー・カードですが、デメリットもあります。
まずお伝えしておきたいことは、このカードはアメックスが自社発行しているプロパーカードであるということです。
「アメックスなのに百人隊長が描かれていなくてどうしてプロパーカードなの?」と思われるかもしれませんが、スカイトラベラー、スカイトラベラー・プレミア・カードはアメックスがマイラー向けに独自に企画して、どこの航空会社とも提携せずに発行しているからです。
プロパーカードであるが故に所有に関して制限があって、公式ルール上では「カードの種類にかかわらず、個人向けプロパーカードを2枚以の所有することはできない。」となっています。
例えば、グリーンとゴールドの2枚持ち、これはゴールドはグリーンの特典にプラスされているので、2枚持ったところで意味はなく年会費がかかるだけですし、公式上認められていません。
それと同じようにグリーンとスカイトラベラー、ゴールドとスカイトラベラーなどの組み合わせもプロパーカード同士なのでできないということです。
また、アメックスがANAやデルタ航空などと提携して発行している提携カードも持つことができません。
これも、提携カードで貯まるポイントやマイルとスカイトラベラーで貯まるポイントが競合してしまうため、複数持ちすることができません。
スカイトラベラーと一緒に発行できるアメックス
![]() スカイトラベラー・カード | ![]() スカイトラベラー・プレミア・カード | |
![]() アメックス・プロパー | 発行不可 | 発行不可 |
![]() 提携アメックス | 発行不可 | 発行不可 |
![]() アメックス・ビジネス | 発行可 (ただし、ポイントの合算は不可) | 発行可 (ただし、ポイントの合算は不可) |
![]() ライセンス提携アメックス | 発行可 | 発行可 |
つぎにプロパーカードにも関わらず、グリーンやゴールドなどにある特典の一部が削られているというデメリットもあります。
グリーンやゴールドなど、通常のプロパーカードの場合、自宅と空港間のスーツケースの宅配サービスが往復無料でできますが、スカイトラベラーの場合は、帰りのみになっているのと、羽田空港は対象外になっています。
それから、空港ラウンジの利用範囲では、プライオリティパスが付帯していませんので、無料でアクセスできるラウンジはカード会社のラウンジのみです。
カード会社のラウンジの多くは出国手続き前にあることが多いので、あまりゆっくりくつろぐことができません。
ワシントンDCだけではなく、世界中で圧倒的なステータス
航空会社に縛られず、自由な空の旅を
スカイトラベラーはマイルを貯めるために特化した提携カードの要素を持ったプロパーカード
ポイントを無期限でため、15のマイレージプログラムに移行することができるスカイトラベラー、スカイトラベラー・プレミア・カードはアメックスが自社発行しているプロパーカードでありながら、ポイントの貯まりやすさ、マイル以降レートの高さなどから提携カードの要素を多く持ったカードであると言えるでしょう。
百人隊長が描かれていないので、プロパーカードでありながら世界中で通用するステータス性には欠けますが、マイルを効率よく貯めて特典航空券を予約する陸マイラーにとって、このカードは選択肢から外すことはできないでしょう。